事業に失敗して借金を残し… メイドの館 ~絶望編~ 上巻
事業に失敗して借金を残したまま自殺した夫に代わり、ももこの母は娘に教育を受けさせようと、働きずくめの毎日を送る。その結果、借金返済が済んだ途端に過労死。ももこが通う学校は名門校。アルバイト程度では学費は払いきれず、母の死は退学を意味していた。唯一残された手は、形見の指輪を売ることだが、母の家に代々伝わるそれを手放す決断は、中々ももこにはつかなかった。そんな時、たまたま事情を聞いて優しく声をかけてきたのが佐瀬でった。資産家の息子で郊外に一人暮らしの家を持っていた彼は、ももこにメイドとして働かないかと言ってきた。住み込みで食事つき、学費は全て負担してくれる上に卒業後には退職金も貰える。ももこは、これ以上無い申し出に飛びついた。予想外の過酷な運命が待っているとも知らずに…。